蟹江町・名古屋市・愛知県西部の不動産はおまかせください

有限会社ソーシンサービス

営業時間9:00~18:00

定休日木曜日・日曜日

ブログ

【民法第233条】竹木の枝の切除及び根の切取りの改正

202341日より、不動産に関する法律がいくつか改正されたのをご存知でしょうか。

今回は、その中でもみなさんにとって身近な「越境した竹木の枝の切り取り」に関する法律の改正についてお話ししたいと思います。


◆旧民法:根っこは切っても良いけど、枝はダメ

 

→これまでは、隣家から越境した枝は「その枝の所有者に依頼して切ってもらう」しか方法はなく、所有者が枝を切除しない場合には、裁判を起こして判決をもらわなければ枝を切ることはできませんでした。

 

→木が複数人の共有物である場合、そのうちのひとりが越境した枝を切除しようとする際には、基本的に共有者全員の同意が必要でした。

 

 

◆改正法:一定の条件を満たせば、越境された土地の所有者が枝を自ら切ることができるようになりました

 

→枝の所有者に切ってもらうのが原則ではありますが、

⑴頼んでも放置されている

⑵そもそも所有者が不明

⑶直ちに切除しなければならない事情がある

といった場合には、越境された土地の所有者が自ら枝を切ることができるようになりました。

 

→木が複数人の共有物である場合は、各共有者が自分の判断で切ることができ、共有者全員の同意は必要なくなりました。

 

共有者のひとりから承諾を得れば、越境された土地の所有者が代わって切ることもできます。


今回の改正によって、越境された側が枝を切りやすくなりました。しかし、枝の所有者による切除が原則であることに変わりはなく、越境された側が何の断りもなく切ることはできません。また、切除にかかる費用や、切除の範囲、切除した枝の取り扱い等については法律の条文で明文化されてない為、切除は慎重に行う必要があります。

やはり、枝の越境が生じない事が理想的です。樹木の成長が盛んになるこれからの季節、まずは自身の庭木が越境していないか、定期的に確認して、メンテナンスをしてくださいね。