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2023年宅建試験

1015()、令和5年度の宅地建物取引士資格試験(宅建試験)が行われました。今回の試験で出題された問題の中から、今年法改正されたもので皆様の生活に関わりがありそうなものをご紹介したいと思います。


【問】土地の所有者は、境界標の調査又は境界に関する測量等の一定の目的のために必要な範囲内で隣地を使用することができる場合であっても、住家については、その家の居住者の承諾がなければ、当該住家に立ち入ることはできない。

【答】○

今年法改正された相隣関係の「隣地使用権」についての問題です。改正の内容は次の通りです。

◆旧民法:隣地使用を「請求」することができる。

→隣地の使用には隣地所有者の承諾が必要であるため、隣地所有者が承諾しない場合や隣地所有者が所在不明の場合は対応が困難になります。

→定められた内容以外の目的での隣地使用ができるかどうかについて明確ではありません。

◆改正法:隣地を「使用」することができる

→一定の目的のためであれば必要な範囲内で隣地所有者の承諾なしに隣地を使用できるようになりました。ただし住家への立入りは居住者の承諾が必要です。

→隣地使用が認められる目的が拡充され、明確になりました。

→隣地の使用は、隣地所有者にとって最も損害が少ないものを選ぶ必要があります。

→隣地の使用には、あらかじめ隣地所有者に(使用者が別にいる場合は使用者にも)通知が必要です(緊急時などは事後報告でも可)


今回の宅建試験では、以前ブログに書きました「民法第233条竹木の枝の切除及び根の切取りの改正」についての問題も出題されています。

これらの新しいルールが整備されたことで不動産の管理や利用がしやすくなりました。皆様にとっても身近な民法ですので、ぜひ知っておいてくださいね。